【クローン病の治療】近況報告と現在の内服・生化学的製剤の説明
こんにちは。管理栄養士兼クローン病患者のえいおにです。
今日は僕の現在の状況と行っている治療の説明をさせていただこうと思います。
2019年9月16日 近況報告
実はこの記事は病院のベッド上で書いています。
といいますのも、以前にお話ししたIBD専門診療科のある病院に入院しているのです。
目的は絶食による炎症の改善と今後の治療方針の決定です。
1年ほど前に体調を崩し入院をしたのですが、点滴+絶食+プレドニン(ステロイド)の使用でなんとかCRPが陰性化し、1か月半の入院を経て退院をしました。
退院後は仕事にも復帰し、2週間に1回の通院を継続しながらステロイドを減量。
ほんの少しずつの減量であったため30mgからスタートしたプレドニンを1年かけて1mgまで減らすことになりました。
経過としてはCRP2~3付近をうろうろしている状況だったのですが、プレドニンの減量に伴い少しずつCRPも上昇。2019年8月にCRPも4程度まで上がってしまい入院となりました。
現在は首からCVを入れて絶食中。
今回の入院で「エンタイビオ」という生物学的製剤の使用を開始しています。
現在使用している薬剤
内服
ペンタサ顆粒94% 2000mg 1包…IBDにおける腸の炎症を抑え、腹痛・下痢・下血を改善
ゼンタコート3mg 1Cap…ステロイド内服薬
ロペラミド塩酸塩カプセル1mg 1Cap…下痢症状の改善
ミヤBM顆粒1mg 1包×2…整腸剤
ノベルジン50mg 1錠×2…低亜鉛血症の改善
ホスリボン配合顆粒 100mg 1包×3…低リン血症の改善
クエン酸第一鉄Na錠50mg 1錠×3…鉄欠乏性貧血に対する鉄の補給
ツムラ50 荊芥連翹湯エキス顆粒 2.5g 1包×3…ニキビ改善のための漢方
タケキャブ錠20mg 1錠…胃酸分泌を抑え胃潰瘍などを治療
生物学的製剤
エンタイビオ(2019年9月12日 1回目投与)
こう見るといろいろな薬を内服していますね。
ペンタサはクローン病で一般的に用いられる内服薬ですので飲んでいる人も多いでしょう。
ゼンタコートはクローン病でも適応となった腸内で作用するステロイド剤です。
同じステロイド剤のプレドニンとは違い腸内のみに作用するという特性を持っています。
腸管にのみ作用するという特性からプレドニンとは違い副作用が少ないという利点もあります。
生物学的製剤は今回の入院でエンタイビオが開始になりました。
これまでの治療としてはレミケード、フュミラ、ステラーラの経験があります。
これらの効果が弱まってきてしまったため1年前の入院から治験による新薬も試していました。今回の入院で治験は離脱し、新しく認定されたエンタイビオに変更になっています。
今後の予定
2019年9月12日にエンタイビオの1回目の投与。
2週間後の9月26日に2回目のエンタイビオ投与を行ってから退院の予定です。
ちなみにエンタイビオを投与してから採血はまだありません。
レミケードを初めて投与したときのような「劇的に良くなっている体感」はありませんが、メカニズム的にも直接炎症を抑えるものではないため実感は少ないのかもしれません。
次の採血でCRPが少しでも改善していることを期待しています。
さいごに
今回は近況状況と治療説明を行ってきました。
普段は絶食によるとてつもない空腹感があるのですが、今回はあまりお腹が減りません。
プレドニンの副作用に食欲増進があるのですが、今回はプレドニン量が少ないので空腹感があまりないのかもしれないですね。
なんとかエンタイビオで良くなって帰りたいです。
「えいおにIBDログ」はじまります!
2019年9月15日「えいおにIBDログ」を開設しました!
このブログでは管理栄養士兼クローン病患者の「えいおに」が日々の経過記録を中心にクローン病患者の食生活やIBDに関する情報をお届けしていきます。
えいおにってどんな人?
病院に勤務する管理栄養士♂であり、クローン病患者です。
幼いころにクローン病を発症し、管理栄養士を目指しました。
管理栄養士というと「給食のおばさん」を想像する人も多いと思いますが、僕が行っているのは調理などの給食業務ではなく、患者さんに直接関わりながら食事指導や栄養相談を行う栄養管理業務が中心です。
「えいおに」は給食のおばさんではなく「栄養のおにいさん」として働いているのです。
えいおにのクローン病歴
現在は低脂肪低残渣食+エレンタールでの栄養療法、内服+生物学的製剤の薬物療法を行いながら治療を継続中。
完璧な寛解は難しいですが、悪いながらも細々と低空飛行な日々を送っております。
「えいおにIBDログ」を始めるきっかけ
管理栄養士として、患者として、他のクローン病患者さんにお届けできる情報があるのではないかと思い、この「えいおにIBDログ」を始めました。
クローン病歴は長いですが、総合病院での治療を行っていたため他のIBD患者さんにお会いすることはほとんどありませんでした。
そのため治療や栄養療法も独学。
誰かに病気について相談することもなく、一人で病気と戦っているという気持ちをいつももっていました。
転機があったのは1年ほど前。それまでの治療では炎症を抑えることが難しくなり、IBD専門診療科のある病院を紹介受診。そのまま入院となりました。
そこは全国でもトップのIBD科のある病院で、入院すると周りはIBD患者ばかり。はじめて「自分以外にも病気で苦しんでいる人がこんなにいるんだ」と心から驚きました。
みんなが当たり前のように首からCVを挿入し、食事を食べている人のほうが珍しい状況。
絶食はいままでと同じようにつらいものでしたが、周りの患者さんとIBDについての話をしたり、おいしいアメを分け合ったり、みんなで協力し助けって治療をしているような初めての体験でした。
そして僕のようにひとりで悩んでいるIBD患者さんに、仲間がいるということを伝えたいと思うようになりました。
「えいおにIBDログ」でお届けしたいこと
1.僕自身の食生活や症状記録を通して、クローン病患者の生活状況を発信します。
2.医療に関わる管理栄養士としての立場から、クローン病やIBDに関する医学的・栄養学的情報をお届けします。
さいごに
このブログを読んでいただけるということは、あなた、もしくはあなたの大切な人がIBD患者さんであるということでしょう。
これからお届けする情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
そして、少しでもクローン病患者さんの勇気につながればと思っています。
忘れないでください。あなたは一人ではありません。